夏にはたくさんの行事がありますが、その中でも恒例になっているのがお盆ですね。
多くの企業ではこのお盆の時期が休みになっていることが多く、お盆に合わせて帰省をするという人も多いと思います。
しかし、お盆は経験をしていても、実際細かい作法などはわからないことが多いですよね。特に迎え火に関することはわからないことが多いです。
ここでは、そんなお盆の迎え火に関して詳しく解説をしたいと思います。
迎え火に燃やすものとは?代用できるものある?
迎え火ですが、まず根本的な何を燃やせばいいのかわかりますか?
というか、あれって何かの木を燃やしているイメージでしたが、じつはオガラといわれるものを燃やすのが一般的です。
オガラとは、麻の皮を剥いた茎のことを言います。
麻は古くから清い植物と考えられています。
そんな麻を燃やして煙をあげることで、霊界のご先祖様が現世にやってくる際の道しるべと、ご先祖さまを邪気から守るという役目があります。
オガラって燃やすときれいにちうか、いい具合に煙があがるんですよね。
ちなみにオガラを焚く際には、焙烙(ほうろく)と呼ばれる平皿を使うと良いです。
ただこのオガラ、売っているのを見たことがないかもしれません。
オガラはネットやお盆の時期になるとホームセンターや仏具店で買うことができますが、もしない場合は代用が可能です。
代用としては割り箸でも問題ありません。
厳密に言えばオガラの方が良いのですが、オガラがないからと言って迎え火をやらないよりは割り箸で十分代用ができます。
割り箸でも煙が上がりますので、問題なく迎え火をすることができますよ。
迎え火する場所は?
では迎え火をする場所はどこがよいのでしょうか?
結論から言えば、迎え火をする場所は家の門口や玄関、窓際が良いとされています。
やはりご先祖様が霊界からやってくるわけですから、出入口付近で迎え火をするのが基本になります。
ただ、昨今の住宅事情で迎え火を焚く場所がないという人も多いと思います。
その際はベランダでも構いません。あまり煙をたてると苦情が来る可能性があります。
その際もできるだけ煙がたたないような小さいものにしてご近所迷惑にならないようにしても大丈夫です。
ご先祖様が迷ってしまっても、きっと笑って許してくれるでしょう。
お盆は大切な行事ですが作法よりも気持ちが大切です。
自分のできる範囲で迎え火をするようにしましょう。
迎え火の時刻はどのくらいが適切か
迎え火をする時刻ですが、どのくらいの時刻が適切なのでしょうか?
なんか夜にやっている光景を見たことがありますが、迎え火をする時刻は夕方ごろになります。
そして迎え火をするのは多くの地域では8月13日が多いです。
この日の陽が沈まないぐらいに迎え火をすることで、ご先祖様が迷わないで家に来ることができるとされています。
また陽が沈まないうちに迎え火を焚くことで、お待ちしておりましたという気持ちをご先祖様に伝えるという意味合いも込められています。
迎え火の反対は送り火です。
この送り火は多くの地域では8月16日に行われるのですが、その際は日が沈んでから送り火を焚くようにします。
これは送り火を焚くこと、今度は霊界へと戻る際の道標と邪気から身を守るという意味と、夜に送り火を焚くことでギリギリまでゆっくりしていってくださいという気持ちを伝えるという意味があります。
このような意味合いは精霊馬(しょうりょううま)も同様ですね。
お盆の時期にはキュウリでできた馬とナスでできた牛を見たことがあるかもしれません。
これは行きは馬に乗って早く来るようにという意味と、帰りは牛に乗ってのんびり帰ってくださいという意味ありが込められています。
ぜひ意味合いを理解した上で迎え火と送り火をするようにしましょうね。
この精霊馬の作法もついでに覚えておくといいかもしれません。子供がいれば伝えておきたい事柄なので覚えておいて損はないですよね(*´ω`)
精霊馬自体はあまり見たことがないかもしれませんが、やっぱり深い意味があるんです。精霊馬について別記事で詳しく説明しているので時間があった時に読んでみてください。
→【意外】お盆の作法は地域や宗派によって違うらしい(リンク)
まとめ
迎え火は基本的にはオガラを燃やしますが割り箸でも代用が可能です。
また場所も基本的には出入り口ですが、住宅事情に配慮した場所ならどこでも構いません。そして、時間は夕方ごろが良いです。
お盆は作法も大事ですが、それ以上に気持ちが大事です。
ぜひ気持ちを込めたお盆で、ご先祖様にはくつろいでもらうようにしてくださいね。