家庭菜園でも畑の土の状態が良くないと元気な野菜が育ちません。
粘土質の畑ならなおさら元気に育ちませんね。
粘土質の土を土壌改良するには時間がかかります。固い土をふかふかの状態に変えるには最低でも2年はかかります。
- もみ殻を土に混ぜる
- バーク堆肥を混ぜる
- 腐葉土を混ぜる
- 赤土を黒土に変える
ここまでやってあとは暇さえあれば何度も鍬(くわ)で耕せば、2年で柔らかくなるでしょう。
今すぐに柔らかくしたいならば「HB101の野菜の堆肥」を買ってきて、今ある土に30%ほどすきこめばいいでしょう。
広い畑だとお金がかかるので、なるべくお金のかからないようにふかふかに柔らかくする方法をこれから紹介しますね。
もくじ
粘土質の土を柔らかくする方法
粘土質の土を柔らかくする方法は2つあります。
一つは粘土質になっている土を完全に処分して、土を入れ替える。
もう一つは1年単位で徐々に土壌改善して粘土質をふかふか質に変える。
上の方法は、すぐに質が柔らかくできますが、お金がかかります。
下手すると業者に頼まないとだめになります。
自分でやると時間と労力がかかりますね。
ただ、畑の上30cm部分を取っても粘土質であれば、それはもう土自体を処分したほうが早いでしょう。粘土質の土をふかふかにするには時間がかかります。
畑の上30cmはふかふかといかないけれども、粘土質ではないけど、深く掘るほど粘土質という場合は、時間をかけて徐々に土壌改良していけばいいです。
その方法はのちほど説明していきますね。
まずは粘土質の状態を理解しましょう。
粘土質の土は簡単に言えば細かい微粒状態の土です。
この細かい微粒状態の土の間に別のものを挟めば隙間ができ、空気層になり柔らかい土になります。
畑の土を柔らかくするには、土の状態を団粒化にしないとだめなんです。
この団粒化が大事です。
土が団粒化していると野菜の根の発達よし、水分保持よし、排水よし、根への酸素供給よしと野菜にとって良いこと尽くしになります。
要は粘土質の土に有機質の堆肥(たいひ)や腐葉土(ふようど)を混ぜ込んで、空気層を作れば、土は柔らかくなります。
畑の土の状態を確認する
あなたの畑の土の状態がどうなのか見てみましょう。
鍬(くわ)で深く畑の土を掘り返してみましょう!
どうです?ふかふかに柔らかいですか?
それとも表面が硬く、粘土質ですか?
- 土が塊のままの状態→粘土質
- 土が簡単にほぐれる状態→堆肥を混ぜるだけでいい
あなたの畑の土の状態はどうでした?
そこまで粘土質じゃないのであれば、ホームセンターで「牛糞堆肥(ぎゅうふんたいひ)を1坪に対して40ℓ足して、鍬で漉き込む(すきこむ)だけでOKです。
完全な粘土質状態の土の場合は
今すぐに粘土質の土を柔らかくしたいのであれば、お金がかかるけれどもこの方法が早いです。
それは、タキイ種苗の「種まき倍土」を混ぜるです。
「種まき倍土」はホームセンターで1袋40ℓで2,500円くらいで手に入ります。
なんで「種まき倍土」は結構な値段がするのかというと、黒土、牛糞堆肥、石灰、バーク堆肥、腐葉土、赤土、パーミキュラなど、すべて詰まった土なので余計な材料をそろえる必要がないです。
もうそのまま畑に投入して苗を植えるだけです。
じつに簡単です♪
これを1坪の畑だったら最低でも4袋必要です。合計10,000円かかる。
本当に今すぐに粘土質の土を柔らかくしたいならば、お金はかかりますが「種まき倍土」を買ってきて混ぜるといいでしょう。
柔らかくするための保水性、排水性、保肥力の効果がすぐに出ますからね。
お金はかけたくないが、とりあえず粘土質を土壌改良したいならば、「腐植」要素がある有機質を混ぜ込みましょう。
腐植は本当はある程度の年月が必要です。
堆肥の効果は約3~5年、腐葉土の効果は約5~8年といわれています。
畑の固い土をふかふかにするには
まずは用意するものがあるのでまとめてみますね。
用意するもの
- 牛糞堆肥
- 腐葉土
- バーク堆肥
- 石灰
- もみ殻(補助的なので用意できれば)
- 牛糞堆肥
名前の通り、牛のふんです。
住宅地で使うのならば、においのしない「完熟牛糞堆肥」がおすすめ。
鼻に近づけても全くにおいがしないので近所迷惑にもなりません。うちでは年に2回40ℓの牛糞堆肥を畑に漉き込んでいます。
ホームセンターで40ℓで500円ほどで買えます。
ふかふか効果はすぐに体感できます。
- 腐葉土
落ち葉(クヌギやコナラ等)が腐ったのが腐葉土です。
土壌の中が一時的ですが空気層ができて、ふかふかになります。
でも、一時的な効果です。腐葉土は年月が経つと微生物の餌になるので土に返ります。それがミミズの発生や土の温度、湿度上昇につながって、ふかふかの土壌改良につながります。
- バーク堆肥
バーク堆肥は腐葉土よりも土の腐植に近い状態です。
なので、ふかふかの土にするには不可欠なものです。
ちょっと値段は腐葉土よりは高いですが、より効果を求めるなら混ぜましょう。
- 石灰
石灰といっても、土をアルカリ性にする苦土石灰(くどせっかい)ではありません。
かき殻石灰や貝化石の石灰です。
こちらも園芸店やホームセンターで手に入ります。
- もみ殻
もみがらは補助的に使います。
あまり大量に混ぜ込むと、湿気を含んで土の奥に溜まり、粘土質改良になりません。腐葉土や牛糞堆肥を使うのであれば、必要ないほどです。
もみ殻は田舎のほうだと精米機の横に無料で手に入るし、ホームセンターでも売ってますよね。
もみ殻は苗を植えた表面の土が乾かないように、地表にパラパラと被せるようなマルチ的な感じで使うのがいいでしょう。
自然のマルチなので、そのままにしておけば土になじんで天然肥料になります。また雑草予防にもなりますよね。
この4つの有機質を土に混ぜ込んで、あとは暇さえあれば鍬で深く耕すことをしていれば、土は自然にふかふか状態になりますよ。
土がふかふかに柔らかいとシャベルなど道具がなくても、手だけで土をすくいとることができると思います。
なんで粘土質の土は野菜に向かないの?
粘土質の土で栽培しても野菜が根腐れを起こして大きくなれませんよ。
土の状態がよくない状況で、いくら元気そうな接ぎ木苗みたいな高い野菜苗を買ってきて畑に植えても、グングンと上に元気に伸びてくれないでしょう。
茎も細く葉も小さく実も小さく、トマトなど食べてみても甘くない(;'∀')
土が悪いので大きく根が張れなくて、先細りの茎になるので当然実も大きくなれません。
畑の土はふかふかじゃないとだめなんです。
良い野菜ができるかどうかは土を見ればすぐにわかりますよ。
粘土質の土を土壌改良するにはどうすればいい?
畑に石が混じっているのなら取り除きます。
粘土質の土を柔らかく、ふかふかになる状態を見たいのならば、上で説明したやり方でもみ殻を大量に畑の上にかぶせます。
その状態で雨ざらしにならないように黒マルチをびしっと張ります。
そのまま3か月ほど放置します。
程よい温度と湿度が保たれて微生物が活発に活動して増殖します。
3か月後にマルチをはがしてみてください!
驚くほど土壌改良されていることに気づきますよ。
ちょっと時間はかかりますが、ここまでやって初めて土壌改良したといえるのではないでしょうか?
どんなに硬い土でも堆肥と腐葉土を何度も混ぜ込んで耕してを繰り返すと柔らかくなってきますよ。堆肥や腐葉土のほかに米糠(こめぬか)や油粕(あぶらかす)も入れるとさらに短期間で柔らかくなるでしょう。
ちょっと根気がいるかもしれませんが、鍬で耕して堆肥と腐葉土を入れて、また耕して…を繰り返すことでふかふかの良い土になるんです。
ちなみにトマトやキュウリなど春夏野菜を収穫して、すぐに白菜や大根など秋冬野菜と続けて作るのなら、春夏野菜を収穫してすぐに耕して堆肥や腐葉土を混ぜ込みましょう!
このように夏野菜の根はすべて取り除きましょうね。
ふるいを使うと楽に土と根を分けることができますよ。
畑の土の土壌改良には天然腐葉土が安上がりでお得です。
腐葉土や堆肥ってどこに売ってるの?
近くのホームセンターに売ってますよ。
堆肥のほうは牛糞堆肥(ぎゅうふんたいひ)がおすすめです。
牛の糞を発酵させた肥料だけど、臭くはないですから安心してください。
僕も最初扱った時に恐る恐る袋を開けて匂いを嗅いだ時がありますが、無臭です、ちょっと土に匂いがするかな。
腐葉土はホームセンターに行ってみればわかりますが、意外に値段が高いです((+_+))
4リットルの袋で500円とかしますよ。高い高い。
どのくらいの大きさの畑なのかわかりませんが、だいたい1坪の畑で16リットルは腐葉土を入れたいですね。結構な出費でしょ?
僕も最初のころは高いなーとブツブツ言いながら買ってましたが、これって木の葉が腐っただけのものだよね、自分で作れないものかと思って、さっそく行動しました。
木の葉なんて秋になれば公園に大量に落ちてますからね。
あれを散歩しながら袋に何度も取ってきました。
そして、葉を腐らせないといけないので米糠も持ってきました。
農家から盗んできたわけではないですよ?
田舎ではコイン精米機という機械が道路沿いに点々と設置されています。
田んぼで稲を収穫して、もみ殻状態にしたものをコイン精米機で白く白米に表面を削るんです。そのカスが米糠です。
田舎ではこのように自由に米糠を持って行っていいのです♪
「ご自由にお持ち帰りください」ですよ?なんて親切なんでしょう。
でもあまり米糠を持ち帰っている人っていません。見たことないです。
田舎の良さって人に優しいことです。おせっかいすぎるのが玉にキズですが(/ω\)
米糠の扉を開けてみると…
大量の米糠が!!!!!オ~マイガ~~
親切にちり取りまであるで~
早速持ってきたビニール袋にホイサホイサと入れて帰宅です。
袋の周りにある白いものは雪です。
畑を深く掘って一番下に公園から取ってきた葉と米糠を撒きます。
バランスよくまんべんなくまきます。
冬に天地返しなどで畑を掘り起こすとわかりますが、すごく土の中が暖かいんでしょうね。温泉のように湯気が立ち登りますよ。
土の中には冬眠していたであろうアマガエルやコガネムシの幼虫などたくさんできています。
アマガエルは冬眠していたところを起こされてびっくりしたのでしょう。目をパチクリパチクリさせてました。
でもちょっと目を離したすきにまた土の中に潜ったようです…ゴメンヨ
さて、その畑の中に落ち葉と米糠を投入すると自然に発酵してくれて、天然の腐葉土ができるというわけ(・ω・)ノ
まったくお金を使ってませんよ?時間は使いましたがね…
秋冬野菜を収穫したら、このように畑に投入して春には天然腐葉土の出来上がりです。
鍬で耕して土の混ぜれば、ふかふかの土になりますよ。
まとめてみると…
- 畑の土が硬いならば耕して堆肥と腐葉土を混ぜ込む
- 暇さえあったら何度も耕す(ぎっくり腰にならないように注意)
- お金に余裕がある人はホームセンターで堆肥と腐葉土を買う
- お金がない人は私のように天然腐葉土を作る
畑の土が良くないと野菜は大きく育ちません。
土は柔らかくふかふかじゃないと畑向きの土ではありませんからね。
本当に固い土、粘土質だとふかふかになるまで5年とかかかるかもしれません。
根気よく肥料を入れて耕せば必ずふかふかに蘇りますよ!
頑張ってみてください。